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ヘリコプターの音で騒がしくなってきた。
時計を見ると午前9時半、「もうそろそろだなー」と、私はオフィスを出る用意を始めた。 その日はオフィス前がマラソンコースになる予定で、9時ごろから人が集まってきているようであった。
外へ出てゆくと日章旗を抱えた一団もいる。こんなにマラソンて人気があったのかしら!?と思うほどの結構な人である。
横では小さな子供達を連れたお父さんが、OZの掛け声を練習させ、顔を黄色と緑に染めたティーンエイジャーは御手本を見せていた。
そうしているうちにも、選手の一団はどんどん近付いてきているのか、大会関係者の車やバイクが次々に現れ、その度に沿道の観客は盛り上っていった。そして、先ほどからすごい音を立てているヘリコプター7機も、ほぼ頭上に来た時、先導車が視界に入り、十数人から成り立っていた先頭集団はあっという間に、通り過ぎていってしまった。
あまりのあっけ無さに、何だかもの足りず、折り返し後もう一度観戦することにした。周りの人々も、どうやら私と同じ意見のようである。
おのおの、ベストポジションへと移動し始め、次の機会を待っている。 それからほどなくして、選手が戻ってきた時は、先頭集団が3つほどに分裂し、第一集団の中に、2人の日本人選手高橋選手、市橋選手、少し遅れて山口選手を確認することが出来た。
「あっ いるいる」と思ったが、目の前1mの所を通り過ぎた瞬間、高橋選手の真剣な面差しと、あまりの小ささに吃驚した。
スリムに鍛え上げられたマラソンランナーの中にあって、一際細く小さいのでした。
そして、左後方についているシモン選手の様子を伺った時の厳しい顔つきは、こちらがビビルぐらい恐かった。普段TVや新聞で見るQちゃんの笑顔とはかけ離れた、勝負師の顔であった。
このコワーイ顔にある種満足し、ゴールまでもう一度オフィスへ戻ることとした。 この日は、大変風が強く、しかもかなり直射日光がきつかったので、ゴールは11時25分以降だろうと考えたのでした。
自宅はオフィスから歩いて5分、15分過ぎに帰れば楽勝と思ったのが間違えの元。私の予想はしっかり裏切られ、ORでゴールした彼女の姿を見過ごしてしまった。
すごく残念だったが、一時間少し前に目撃した厳しい顔を思い出し、なんとなく納得したのであった。
peport:Kappa
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